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てかてんの書斎

書斎は「学んだり、考えたり、静かに読書したりする場所」だと思います。ここでは、自分の書斎かのように「学んだり、考えたり、書籍について考察したり」する場所です。明日をもっと素敵な一日にするための、考え方・習慣・仕組みについてもお話していきます。

「君の名は」を見て・読んで、アニメと小説の与える影響に驚いた

書評、読書録
 

小説 君の名は。 (角川文庫)

 

 

 

今まさに大ブームとなっている、映画「君の名は」。
 
秒速5センチメートル」や「言の葉の庭」などの人気映画を生み出した新海監督の最新作で、とても注目を集めている映画です。
 
今回まとめるのは、その「君の名は」のノベライズ小説を読んで、内容を紹介しながら感じたことなどがメインです。
 
 
 
「君の名は」の設定とあらすじ
 
青春時代の素直な気持ちの大切さ
 
アニメと小説が与える影響は素晴らしい
 
終わりに

 

 
 
 

「君の名は」の設定とあらすじ

 
 
「君の名は」は、ニュースやCMなどでも取り上げられ、番組でも紹介企画などがあったりするので、なんとなく内容が広まっているのではないかと思います。
 
 
設定は、
 
・ 突然始まった男の子「瀧」と女の子「三葉」の入れ替わり現象
 
・  瀧は東京、三葉は田舎の山奥くらしで、お互いの生活そのものが新鮮
 
・  1200年に一度地球に最接近する「ティアマト彗星」か三葉の住んでいる地域に落下する
 
・  実は三葉は瀧より3歳年上で、彗星の落下によりすでに亡くなっていた
 
・  入れ替わり現象を使って、彗星が落下する前に村の人すべてを避難する作戦を決行する
 
 
といった感じです。
 
このあらすじの、細かい内容をみてみましょう。
 
 
週に2、3回、突然発生する入れ替わり現象。
 
瀧は三葉と入れ替わり、田舎で女の子として生活しなければならない。
 
しかし、瀧にとって女の子がどんな振る舞いをするべきなのかなどは分からないため、髪の毛はボサボサだったり、スカートを気にすることなく動き回ってしまったり。
 
もちろん周りは入れ替わったことなんか気がつくはずはないので、
 
「悪霊に取り憑かれた」
 
なんてささやかれることに。
 
 
三葉も瀧と入れ替わり、なんと憧れの東京生活を満喫することになる。
 
憧れのカフェで遊んだり、経験したことのないレストランのバイトに明け暮れたり。
 
三葉にとっては何もかも新しく、輝いた世界で生活する。
 
 
最初は他人の生活を体験する夢を見ているのだと考えていた二人だが、瀧は三葉のノートにメッセージを書き、三葉は瀧のスマホアプリで日記をつけたりすることで、お互いが入れ替わっていることに気がついていく。
 
この入れ替わりが突然起こること。
 
そして、入れ替わりのトリガーは寝ることだと気がつき、互いに入れ替わった際のルールを決める。
 
瀧は三葉に、
 
・ 勝手に人の人間関係を変えるな
 
・ 言葉が訛りすぎ
 
・ 人のお金を使いすぎるな
 
といったことをルールとして提示する。
 
 
三葉は瀧に、
 
・ 男子の視線、スカートに注意!
 
・ 絶対お風呂には入らないこと!
 
などをルールとして提示する。
 
 
互いに入れ替わりを楽しみ、意識しあうようになったある日、突然入れ替わり現象が起こらなくなる。
 
 
瀧は、なぜ入れ替わりが終わってしまったのか、原因を探るべく三葉の住む田舎がどこにあるのか探しに出かける。
 
やっとの思いでたどり着いた三葉の田舎は、なんと隕石の落下により村ごと消滅してしまっていることがわかってしまう。
 
そしてその隕石の落下は、瀧にとって3年前に大ニュースとなった「ティアマト彗星の大接近時、まさかの事態で彗星が分裂し、ある村へと落下して大災害となった」という災害のものであった。
 
 
そのとき、瀧は悟った。
 
三葉とは3年分のタイムラグがあり、3年前の大災害で亡くなっていたのだと。
 
 
最後にもう一度だけ入れ替わりたいと願う瀧に、三葉と言葉を交わす奇跡が起こる。
 
そこで彗星が大接近する夜、落下地点周辺から村人を全員避難させることを互いに共有する。
 
 
三葉は、彗星がやってくる直前の状態で目覚め、これから訪れる大災害を回避すべく、友人と共に村を必死で駆け回るが・・・
 
 
 
数年後、瀧は就職活動のリクルートスーツに身を包み、電車入り口のドアの前で、外の景色を眺めていた。
 
三葉は職場へ向かう電車の車内で、ふと外の景色を眺めていた。
 
二人を乗せたそれぞれの電車が交差する瞬間、瀧も三葉も入れ替わっていた互いの事を瞬間的に悟る。
 
 
電車から駆け下りて、必死で街中を走る。
 
そしてついに、二人が直接顔を合わせるが、入れ替わり当初のことは覚えておらず、感覚的に互いが入れ替わりの相手だと悟っているような状態。
 
名前を知らない二人は、同時につぶやく。
 
 
「君の、名前は?」
 
 
 
 
 

青春時代の素直な気持ちの大切さ

 
 
大人になると忘れていきつつある感覚ですが、青春時代はきっと誰もが素直な気持ちを持っていたと思います。
 
誰かを思う気持ち、友人とばかをやって楽しむ気持ち、そして親に反抗してしまう気持ち。
 
どれも素直な気持ちであり、大人になるとそこに「体裁や社会的な立場」のようなものが加わって、徐々に感性そのものが薄れていく。
 
青春時代だからこそ、そういった気持ちを素直に相手にぶつけられるものなのだと思います。
 
 
特に、恋をしている時に相手にぶつける気持ちは、甘酸っぱい素敵な気持ちだったり、嫉妬や苛立ちのようなネガティブな気持ちだったり様々です。
 
でも、こんな気持ちを素直に相手に伝えることができるのは、青春時代の若い心があってこそですので、たまには映画でもアニメでも良いのでこうした気持ちに触れたいものです。
 
 
大人になると薄れてしまいますが、それでも定期的にこのような気持ちを取り戻すタイミングが必要なのかもしれませんね。
 
ちょっと勇気を出せば、誰かに素直な気持ちをぶつけることは可能です。
 
そして、言わなければわからないことだらけの人生ですから、ぜひとも折に触れて心の内を開けてみるのも良いものだなーと感じました。
 
 

 

アニメと小説の与える影響は素晴らしい

 
 
「君の名は」の世界を十二分に表現するには、「アニメ映画」という媒体でなければ成り立たなかったと感じます。
 
アニメ映画であれば、「ティアマト彗星のきらめき」も「糸守の綺麗な自然風景」も、「アニメキャラ独特の大げさな感情表現」も、全てが成立するからです。
 
 
実写映画を否定しているわけではありませんが、実写だとどうしても「キャラクターを役者のイメージのギャップ」があったり、原作小説で描かれているセリフの感情や演出もより現実味を帯びてしまってどこか足りない気分になりがちです。
 
もちろん、実写映画で完璧以上に表現できたものもありますので、上記はあくまで一般的に・・・という解釈。
 
 
実写では「ティアマト彗星のきらめき」や「糸守の綺麗な自然風景」を表現することは難しく、より近いものを描くことしかできません。
 
それをよりアニメ映画に近づけて表現しようとすると、「CG」を使うことになるのですが、実写映画でCGを多用すると実写映画にしかありえない「リアリティ」が失われてしまう。
 
だからこそ、アニメ映画でなければならなかったのだと思います。
 
 
作品に応じて、アニメ映画の方が良い作品なのか、実写映画の方が良い作品なのか。
 
それぞれの特徴を生かした作品が求められるのです。
 
 
 
そして近年、アニメ文化が根付いた日本では、若者に対して何かを訴えようとするとき、「アニメ映画」という手段が良く利用されるようにもなってきています。
 
アニメがしっかりとした文化として、若者を中心に支持を得ている、といったところでしょうか。
 
この「君の名は」の驚くべき大ヒットが、またさらに「アニメ」という媒体の素晴らしさを世間に広めるきっかけにもなったと実感します。
 
 
 
 
また、「小説」という文字だけの媒体も素晴らしいです。
 
「アニメ映画」では時間の関係で細部まで表現できなかった感情や仕草、見えている景色の表現などが盛り込まれており、映像とは違った楽しみ方ができます。
 
特に「アニメ映画」や「実写映画」を見た後に、その原作小説を読んでみると、
 
 
 
「映像でのあのシーンをどうやって文章で表現しているのだろう?」
 
「映画で細かくでて来なかったところまで描かれている」
 
 
といった楽しみ方も出来ます。
 
「アニメ映画」も「小説」も、互いに足りない部分を補填しあいながら、作品に深みを与えて行っているのだと思います。
 
 
 
 

終わりに

 

 

いかがでしたでしょうか。

 

久しぶりに見たアニメ映画でしたが、とても心が温まる物語で、2時間という時間があっという間でした。

 

映画を見終わった直後、すぐに書店でこの原作小説を購入し、一気に読み終えてしまいました。

 

やはり、映画にはなかった心理的な描写などが小説には含まれていて面白いですし、小説の文字だけでは表現できない幻想的なシーンが映画には現れています。

 

余裕があれば、映画も小説も、どちらも楽しんでいただいて「君の名は」の魅力に触れていただきたいと思います。

 

 

本当に素敵な作品でした。

 

 

 

 

小説 君の名は。 (角川文庫)
新海 誠
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